こんにちは、岸川です。
今月のコラムは、“ご参考までに、2症例ほど その2”です。
1例目、○○○子さん4○歳女性
奥歯のインプラントも施術していますが、審美歯科の症例として取り上げます。
20年位前に入れた上前の差し歯(写真1A)の際がすいてきて、新しくして欲しいということで、42112の差し歯をはずしました。
はずした残骸が(写真1B)です。当然削ってはずすわけですから、金属の削りカスが口の中いっぱいに飛び散り、ジャリジャリになったことは言うまでもありません。
差し歯をはずした後が(写真1C)です。
歯って本来は真珠色ですが、操作性、精度が劣り海外先進国ではまず用いられないパラジウム、ニッケル等粗悪な金属のかぶせが原因で虫食いが進み、松の実みたいな色に変色してしまっているのが、見て取れます。これだけのダメージですと、この根は、今回が使えるのが最後になると思います。
技工所でファイバーコアなる白い土台(写真1D)を作製してきて、それを口腔内に装着し
形を整えるとともに、334の歯頸部の虫食い部も形成し(写真1E)、ゼノテック(商標名)のオールセラミックスクラウンとセラミックインレー(写真1F)を装着したのが、(写真1G)です。綺麗に入っていると思いますし、メインテナンスを当院のカリキュラムに沿って行っていけば、15〜20年位は充分このままの綺麗な状態でいけると思います。 |
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当院では、セラミックを使った審美的なかぶせや詰め物は非常に多くの方が望まれ、たくさんの治療を行っています。何よりも、メタルフリーというキーワードのもと、金属を使わないものを歯の詰め物として使うことができるような時代になったことに大きな喜びを感じます。その反面、いまだに保険治療範囲の多くの技工物には欧米では見向きもされないような金属が使われ続けているのも事実で、あのダメージ(写真1C)ですから保険治療の限界は頭の痛いところです。 |
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2例目、○○○浩さん4○歳男性 インプラントの症例です。
“インプラントは高額なので、ローンで支払いができるなら、説明を聞きたい”ということで、インターネットを見て来院されました。
残存歯はグラグラで2本以外はホープレスでしたが(写真2A)、設計や後々のメインテナンスを考え上下総インプラントで話をさせて頂きました。
当初、下顎は奥歯の部分の神経が浅いところを走っているので、前歯4−4の間に4本のインプラントを埋入して、12本の歯をもたせる、いわゆるall-on-4で予定しておりましたが、CTで再度精査したところ左側の神経が2番相当部まで来ている非常に稀なケースであることが判明し、前寄り過ぎるインプラントだけでは、左奥のバランスが取れないので、あえて6ミリの短小インプラントを左奥へ2本使い、6本のインプラントでもたせることに致しました(写真2B)。
上顎は、安全確実に10本のインプラントでの対応と致しました。
当院では、インプラント治療は非常に多くの方が望まれ、たくさんの治療を行っています。
何よりも、入れ歯より噛めるし、残存歯の寿命が延びるので、患者さんに喜ばれ、こちらとしても、嬉しい限りです。
その反面、費用の関係で、入れ歯を選択されたり、健全な歯を削ってブリッジにするのを選択されたり、お互いに不本意な治療を行なうことになるケースも多くあり、頭の痛いところです。
今月も、難症例の方、たくさん来られますようお待ちしております。
では、また来月。
岸川歯科 院長 岸川 裕 |