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今月のコラムです2009年4月のコラム

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「骨の再生・PRGFって??」です。

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こんにちは、岸川です

今月のコラムいきますね。
お題は、“骨の再生・PRGFって??”です。

歯科の分野での再生医療、特に歯槽骨の再生に関しては、色々な材料・技法が氾濫している昨今ですが、その中でもPRGFは安心安全な方法で、ベストなので今回取り上げました。

牛の骨や豚のコラーゲンや遺伝子組み換えしたタンパクを自身の体に入れてまで、歯槽骨を再生させたいと思う人どれ位いますか?
大方みなさんNOでしょう。(いくら焼成、精製して安全だとしても)私もNOです。
しかし、これらのものはすべて、歯槽骨の再生において、日本でも欧米でも現在もっともポピュラーな方法です。

自分自身の血を採血して(量は献血の1/10ほどです)遠心分離にかけることで、高濃度の骨細胞の増殖因子を取り出し、それを用いるのは、どうでしょう?
採血に抵抗があるかもしれませんが、牛や豚の組織を使うよりかなり取っ付き易いですよね?
それがPRGFです。

まず症例です。(今月は、生々しい写真もありますが、ご勘弁を。)

一例目、○ ○吉さん6○歳男性

2008年7月2日、右上6抜歯。
写真A1、A2は同年11月26日のもの、抜歯後5ヶ月近く経過するも、まだまだ穴が大きくインプラントを植えられない状態、同日PRGF治療。


写真A3は2009年2月13日のもの、PRGF治療の効果が出て、2ヶ月半でかなり密度のある骨が出来ており、同日インプラント埋入完了(写真A4、A5)。

長らくお待たせ致しました、今月中には、歯が入る予定です。

1本の歯を入れるのに10ヶ月もかかっていたらイケてないですよね。
7月の抜歯時に同時にPRGF治療をしていたら、あと5ヶ月は時間を短縮出来ていたはず。

 

二例目、○○ ○○子さん6○歳女性
当院のホームページを読まれて、インプラント相談で来院。
左上奥歯グラグラ、右下奥インプラント希望、全体に歯と歯茎の間がすいて食べた物がたまる・・等々・・が主訴。

写真B1は2008年12月8日初診時の状態、左右上奥のブレードインプラント(フォーク状)の周囲は骨が吸収して黒く写っているのが確認できます。


19年前に大阪市内の歯医者さんで一連の上下インプラント治療を受けられ、治療期間・時間が長くて、痛くて腫れた記憶があるそうです。


当時からインプラント治療を手がけている歯医者さんにとっては懐かしいレントゲン写真だと思います。シェルシェブインプラント8本とニッケルチタン製・形状記憶ブレードインプラントの2ヘッドタイプのものを半分にカットして上顎の左右奥に配置しており造骨材として用いた顆粒状のアパタイトが広範囲に認められます。現在では、この治療方法に対してはご意見も色々出るかとは思いますが、当時は間違いなく最先端技術でした。


写真B2は12月17日左右上奥ブレードインプラント撤去時、幅5ミリ×長さ15ミリ×深さ15ミリの穴があいている状態、同日同部PRGF治療(写真B3)、黄色のゼリー状のものがPRGFです、血液を遠心分離して、増殖因子だけ取り出すとこんな色です。


翌日消毒のため来院、腫れ痛みともに無し。
写真B4は2009年2月19日の状態、2ヶ月でかなり密度のある骨が出来ており、同日同部インプラント埋入完了(写真B5)、今月には、すべて歯が入る予定です。

PRGF SystemはスペインのBTI Biotechnology Institute社Eduardo Anitua博士により研究開発され、ヨーロッパだけでなく、米国においても歯槽骨再生テクニックとして、広く受け入れられてきている最先端技術です。

現在では、歯科領域での再生医療だけにとどまらず、アスリートを対象にしたスポーツ医学をはじめとして整形外科の領域までその応用が広がり、ますます期待されていくテクニックとなっております。

PS、当院の人気者・予防専門の歯科衛生士の宮さんが、おめでたで、11月8日出産予定です。
本人曰く、「お盆過ぎ迄は!仕事頑張ります。」「出産後も歯科衛生士の仕事は続けたい。」ということなので、私としても「是非に」ということで、当院育児休業制度適用者第一号として、来年の後半にはママさんパワー全開で職場復帰してくれることでしょう。
予防歯科で宮さん担当の患者のみなさん、ご理解ご協力の程宜しくお願致します。
無事安産を祈願します。宮がんばれー。


今月も、難症例の方がたくさん来られますようスタッフ共々お待ちしております。

では、また来月。

 

岸川歯科 院長 岸川 裕

 


 

 

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